白米は本当に太る?研究データを調べて分かった「ごはんを悪者にしなくていい」理由
「ダイエット中は白米を抜くべき?」
「ダイエットを始めたので、とりあえず白米をやめました」という会員様は少なくありません。白米はダイエットの話になると、真っ先に悪者にされがちな食べ物です。今回は「白米で本当に太るのか」を、研究や統計で確認してみました。
白米も、他の食べ物と同じ「エネルギーのある食べ物」
炊いたごはんは、一般的に100gあたり150kcal前後(茶碗1杯・約150gでおよそ230kcal前後)が目安です。食べすぎればもちろん体重は増えますが、それはパンや麺、おかずでも同じです。白米だけを取り出して「これが太る原因」とは言えません。
研究では、どこまで分かっている?
2012年に『BMJ』誌に発表されたメタ分析(Hu et al.)では、約35万人のデータから、白米を1日1杯(約158g)増やすごとに2型糖尿病のリスクが約10%高いという関連が報告されました。ただし、これは体重ではなく糖尿病の話で、食べ方の違う人を比べる観察研究です。2016年の別のメタ分析(Saneei et al.)では、白米を多く食べるグループの糖尿病リスクは1.20倍でしたが、はっきりした差とは言えない範囲(95%信頼区間0.97〜1.49)で、研究ごとのばらつきも大きいとされています。白米と体重増加を直接まとめて評価できるほどのデータは、今回確認できた範囲では見つかりませんでした。
では、白米(糖質)を減らせば痩せやすいのでしょうか。2018年に『JAMA』誌に発表された研究(Gardner et al.)では、609名を低脂質食と低炭水化物食に分けて12か月続けてもらいました。結果は、どちらも平均で約13ポンド(約6kg)減。大きな差はなく、個人差の方がずっと大きいという結果でした。「何を減らすか」より「自分が続けられるか」が、結果を左右しそうです。
日本のデータ:お米は半分に減ったのに、肥満は減っていない
農林水産省の資料によると、1人が1年に食べるお米の量は、昭和37年度の約118.3kgから、令和5年度(概算)には約51.1kgと、ほぼ半分になりました。一方、厚生労働省の国民健康・栄養調査では、肥満(BMI25以上)の男性は昭和56年から平成23年にかけて全年代で増加し、2019年は男性33.0%・女性22.3%、直近の2024年は男性32.4%・女性19.3%でした。
お米が減っても、肥満は減っていない。ただし、この60年間には食事全体の内容や運動量、生活スタイルなど、お米以外も大きく変わっています。このデータだけで「白米は太る原因ではない」とは断定できません。ただ、「白米を減らしても、日本全体の肥満は減っていない」とは言えそうです。
三日坊主さん専門ジムのおすすめは、「抜く」より「量を減らす」「メリハリをつける」
白米を抜くのは、ダイエットではシンプルで取り組みやすい方法かもしれません。ただ、長期間、白米を一切食べないというのは現実的ではありません。
- いきなりゼロにしない。「お茶碗の半分」など、量を決めて続ける
- 週の中で、白米を食べていい日と食べない日に分けて、メリハリをつける
好きなものや、今まで日常的に食べていたものを急にやめると、ストレスがかかって、かえって食べすぎやすくなります。白米は敵ではありません。量を決めて、おいしく食べながら続ける方が、結果的に近道になることも多いです。
出典・参考文献
- 農林水産省「米の消費に関する資料」(1人1年当たり消費量:昭和37年度118.3kg、令和5年度(概算)51.1kg)
- 厚生労働省「国民健康・栄養調査」(平成23年・2019年・2024年の肥満者割合)
- Hu EA, Pan A, Malik V, Sun Q. (2012) "White rice consumption and risk of type 2 diabetes: meta-analysis and systematic review." BMJ, 344, e1454.
- Saneei P, Larijani B, Esmaillzadeh A. (2017) "Rice consumption, incidence of chronic diseases and risk of mortality: meta-analysis of cohort studies." Public Health Nutrition, 20(2), 233-244.
- Gardner CD, et al. (2018) "Effect of Low-Fat vs Low-Carbohydrate Diet on 12-Month Weight Loss in Overweight Adults and the Association With Genotype Pattern or Insulin Secretion: The DIETFITS Randomized Clinical Trial." JAMA, 319(7), 667-679.
実は自分自身も継続が苦手で、何度も挫折した経験があります。だからこそ「続けることの難しさ」がよくわかります。無理のない習慣化を一緒に目指しましょう。


